エンタの神様ことナガヤンによる快適なエンタメライフ提唱ブログ


by tube1998

おしゃべりな侍はコメディにしかならない。。

VS 椿三十郎   星☆☆

at 新宿バルト9

 織田裕二が初めて本格的な時代劇に挑んだと同時に、世界のクロサワのリメイクに挑戦した話題作が今作です。製作総指揮・角川春樹、監督・森田芳光、共演・豊川悦司と豪華な顔ぶれが揃ったワケですが、まあどんなに名のある人をたくさん集めても=良い映画とは限らないですからね・・・。

 結果としては、残念ながら・・・といったところでしょうか?オリジナルを未見のため、比較はできませんが、侍ってこんなにおしゃべりなんでしょうか・・・?織田演じる椿は、ともかくしゃべる、しゃべる。。話術で敵を欺くこともしばしば。剣さばきよりも、舌さばきの方が上手なのでは?

 藩内部の不正を暴こうとした9人の若侍が、逆に一連の不正の黒幕である、大目付の罠にはまって、絶体絶命のピンチに・・・!そのとき、フラッと現れた、一人の浪人が目にも留まらぬ剣さばきと、鋭い洞察力で、このピンチを切り抜け、若侍たちを救う。浪人と9人の若侍たちは、協力して、囚われの身となった城代を助け、大目付の悪事を暴くために奔走する・・・というのがこの物語。

f0062323_22341454.jpg まず、始まりが唐突すぎ・・・。何も説明がなされないままに、いきなり若侍9人が集まって話し合いをしていたら、唐突に椿三十郎登場!って、さすがに説明を端折りすぎでは?若侍9人の個性の使い分けも、全くなされていないので、最後までどれが誰かわからない。。なんだか、それなら別に9人でなくても良いような気が・・・。人数合わせ?

 そんな中、光ったのが、敵方の侍でありながら、椿たちに捕らえられ、ちゃっかり彼らの家に住みついて、飯を食い・彼らをときに助け・基本押入れに引き篭もる・・・自由な侍役の佐々木蔵之助さん。。いやはや、彼の演技だけで、ご飯三杯いける面白さ!コメディとは何か?を彼は体現できる貴重なバイプレーヤーですね。。いちいち必ず押入れに帰っていく様は今、思い出しても笑えます。(笑)

 織田演じる椿は、口は悪いが、おしゃべりで、語尾に”ぜい”と付けるのが口癖。。そのため、軽い印象が拭えず、結果としてこの映画はコメディ映画としては、まあそこそこ活けているのかもしれない。。でもその一方で、時代劇的要素は薄まってしまったかも。。

 有名なラストも、オリジナルとは違ったものを用意していると言うことで、そこも楽しみの一つだったのですが、正直なところ拍子抜けです。前作のインパクトを越えられない上に、この作品の結末としても、全くもってふさわしくない!キャストやスタッフも、見所の一つがラストと言っていましたが、これが売りなら、この映画のセールスポイントはなしですよ・・・?

 そもそも時代物の映画に最近は、当たりが少ないが、「忠臣蔵47人の刺客」は僕個人的に好きなんです。主人公の大石を演じる、高倉健の寡黙な演技がいいんですよね。語らずとも、観客にわからせる・・・そんな説得力やリアリティーが、「椿」では観られなかった。残念です。。この映画がもし今年の冬の、一押し映画ならば、この冬の映画界は厳しい冬を迎えそうです。。
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by tube1998 | 2007-12-02 22:34 | MOVIE